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Web編集者の憂鬱(4)「徹底比較!」なのに比較されていないんです。

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おつかれさまです。シャレにならない人見知りエディターのハマです。

そろそろ「打ち切り!」と言われそうですが、まだ大丈夫そうなので、前回の「Web編集者の憂鬱(3)なんだか似たような内容が繰り返されているんです。」に続きまして、かつてのWeb編集の現場で起きたちょっぴり憂鬱な事例を、オブラートに包みつつ紹介したいと思います。

Web編集者の憂鬱(4)「徹底比較!」なのに比較されていないんです。

事例

ある日、「徹底比較!彼女と一緒に食べたい最新スイーツ❤️」と題する原稿が届き、以下のように書かれていました。

スイーツA(某アイスクリーム)は、甘さ控えめでスッキリとした後味。豊富なフルーツトッピングを一緒に選ぶのが楽しい!
スイーツB(某ふわふわプリン)は、これまで食べたプリンの概念を覆すほどの柔らかさ。たっぷりの生クリームを二人で仲良く分け合おう!
スイーツC(某超濃厚ワッフル)は、外は香ばしく、中はしっとり。大きいので一つだけ買ったら、あえて半分こにはせず、二人でかぶりつこう!

内容はかなり改変してありますが、とあるグルメ系の記事です。
みなさんは、どのように感じたでしょうか。

感想

こんなことを言うと「リア充なカップル向けの記事だから僻んでるだけだろ」と怒られて何も言い返せなくなってしまいそうなのですが、「どこが徹底比較なの?」と感じました。それぞれのスイーツの特徴を羅列しているだけではないでしょうか。

「特徴さえ書けば、あとは読者が自分で比較検討できるだろう」ということなのかは知りませんが、タイトルで「徹底比較!」と煽っているわけですから、「甘さ」なり「見た目」なり「ボリューム」なり「コストパフォーマンス」なり、あるいはリア充よろしく「実際の彼女の反応」なりをスイーツ同士で比べる必要があるはずです。

徹底比較を期待してページを開いた読者に「徹底比較のほうはセルフでよろしく」と丸投げしてしまうということは、牛丼屋で「材料はすべて用意してあるので自分で作ってください」と言うようなものでしょう。ならばガソリンスタンドのように「セルフ徹底比較!」とでも明示しておくべきではないかと思います。

反省

ライターさんに対して「決して僻んでいるわけではないんだけど」という雰囲気を前面に押し出しながら聞いてみたところ、「そもそも、これはシリーズ記事であり、最初は『レビューまとめ』として書いていたものを編集側が『徹底比較!』に変えたんじゃないか」と結局、怒られてしまいました。

実際に以前の担当者へ確認してみると「間違いない」とのこと。つまり、ただの「レビューまとめ」だとインパクトが弱いと思ったので「徹底比較」という引き文句をあまり深く考えずに使ってしまったようなのです。インパクトが弱いのであれば、レビューまとめの内容を充実させたり、切り口を変えたりすることもできたかと思いますが、時間に追われていたのでしょうか。

ただ、わたし自身も記事のインパクトを増すための引き文句を考えるときがありますので、気をつけなければいけないなと反省しました。ついつい引き文句の力だけに目が行き、その言葉の裏にどんな意味が含まれているのかを軽視してしまいがちなときもあると思ったからです。言葉だけに引っ張られて中身が伴っていないというのは、言葉を扱う仕事につく者としては背筋がぞっとする瞬間ではないでしょうか。

まとめ

最終的には、ライターさんに「ごめんなさい」と謝りつつ、「徹底比較する」方向で書き直していただくことにしました。それで届いたのが以下のような追記でして、せっかくなので一部だけ改変してご紹介します。

スイーツAよりもスイーツBのほうが食後にはぴったりのボリュームだね!
(トリマー/30代女性)
スイーツBよりもスイーツCのほうがコスパはいいと思う!
(会社役員/40代女性)
スイーツCよりもスイーツAのほうがポップだから、テイクアウトしたい!
(トリマー/20代女性)

なんだか「じゃんけん」みたいになってしまったのと、トリマー率が高めなのが少し気になりますが、このような自前の(本当に実施したかは不明の)アンケート結果に基づく徹底比較について、みなさんはどのように思われるでしょうか。
ぜひ、セルフでお考えになってみてくださいね(丸投げ)。

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