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言葉が与える子どもへの影響、丁寧な対応が将来的な精神病理の予防に

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母親のお腹にいる時から、赤ん坊にはその声が届いている

言葉はコミュニケーションのための道具の一つです。その根底に人として相手を大切に思う気持ちがあるからこそ、関係はより良いものになります。さて、幼い子どもを育てる母親にとっても、言葉によるコミュニケーションの問題は大きな悩みです。美しい言葉を使う子どもに育てたいと願い、親である自分の言葉遣いを見直す人もいるのではないでしょうか。

確かに、子どもの言語の発達において、親は重要な存在です。「おはようございます」「こんにちは」「ありがとうございます」「おやすみなさい」「いただきます」「ごちそうさまでした」という基本的な挨拶は、赤ん坊がお腹にいる時から語りかけるようにすることが大切です。

また、「今日も良い子でありがとう」「良い天気ね。気持ちが良いね」「雨が降って木や花が喜んでいるね」などの肯定的な表現も効果的です。母親のお腹にいる時から、赤ん坊にはその声が届いているのです。

子どもに対して上から目線の対応はNG

筆者はアドラー心理学に基づく「勇気づけの親子関係実践セミナー」という講座を開いています。これは、子どもに対して上から目線で対応するのではなく、「自分が生涯お付き合いしたい大切な友人」に対するように接するという方法です。

受講者の中に、現在7歳の男の子と6歳の女の子を持つ母親がいます。この女性は子どもがそれぞれ2歳、1歳の時から前述のような対応を意識していました。最近、その母親から、子どもが幼稚園の先生から受け取ったメッセージカードを見せてもらう機会がありました。男の子のカードは卒園の時のもの、女の子のカードは誕生日に送られたカードでした。それぞれ異なる保育士のメッセージですが、そこには共通の言葉が入っていました。「お友達が困っていると声をかけてあげることができる。お友達がたくさんいる」と。

将来的な精神病理の予防になる

二人の子どもに送られた保育士からの共通したメッセージは、他者に関心を持つことができるというアドラー心理学の子育てで目指しているものと一致します。近年、テレビ、ゲーム、コミック、絵本などが氾濫し、子どもが得ることのできる情報量は膨大です。子どもは面白がって興味を示しますが、親は悪影響を与えると考えて遠ざけます。しかし、子どもが興味を示せば遠ざけず、丁寧に対応してみましょう。

子どもの興味を損なわないようにするためには、母親をはじめ、家族や周りの大人が基本的な挨拶をゆっくりとした口調で丁寧に続けることが大切です。子どもは成長するにつれ、自分で取捨選択する力を養っていきます。言葉を使う人が「相手を大切に思う気持ち」を持っていることが、何よりも大切ではないでしょうか。「勇気づけの対応」は子どもの心に自己肯定感を育みます。そしてそれが、将来的な精神病理の予防になるのです。

(福田 育子/心理カウンセラー)

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