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女性タレントの出産シーン放映「 配慮がない」の理屈は通る?

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女性お笑いタレントの出産シーンを放映したことに非難が殺到

2001年頃から本格的に使われ出した就職活動を意味する「就活」に続き、「婚活」「離活」「終活」など、最近「活」という言葉が頻繁に使用されています。しかし、いずれも本来の「活」の意図が逸脱している気がしてなりません。お産のための活動である「産活」しかりです。

先日、女性お笑いタレントの出産シーンをテレビが取り上げたことで、「産めない女性に配慮が無い」との非難が殺到しているそうです。この放映が、どのような意図で、いかなるいきさつでなされたかはわかりませんが、個人的には出産という究極のライフイベントを電波に乗せ、不特定多数の人に見せるのはいかがなものかと感じます。受精、妊娠の過程を経て子どもが生まれるのは、地球上の人間すべてに共通することであり、それだけに神聖なものであって欲しいと思います。しかし、それが「産めない女性に対して配慮が無い」にはつながらないでしょう。そのような理屈がまかり通れば、何もできません。

出産に関する課題が多い日本だが、見る、見ないはその人次第

例えば、世界中には食べ物や飲み物に不自由している人が10億人前後存在しますが、世界屈指の「飽食の国」「美食の国」である日本では、おいしく楽しく食べるシーンが蔓延しています。これを、飢餓で苦しんでいる人に配慮して放映するのをやめるわけにはいきません。また、ファッションショーでかっこいいモデルが颯爽と歩いているシーンも、スタイルに自信がない人に配慮して自粛することは不可能です。従って、今回の放映シーンはまったく問題がないと考えます。

見る、見ないはその人次第です。現在の日本では「高齢出産」「不妊治療」「マタハラ」など出産に関する課題も多く、非難に値する深刻な問題がありますが、物事の本質を取り違えてはいけません。

影響力がある人は、別の角度から情報発信を

まだ記憶に新しいと思いますが、国会や都議会などの公の場で、女性の結婚や出産に関して心ないヤジが飛んだ事件がありました。このような風潮は非難されてしかりです。加えて、結婚、妊娠、出産をきっかけに、働く女性が退職を強要されたり、降格や減給、配置転換を余儀なくされたり、不当な扱いを受ける「マタニティーハラスメント」もそうです。

このような状況下でもあり、今回の放映シーンは、売れっ子の芸能人と言うことで大きな話題を呼びました。マスメディアなどに多大な影響力がある人には、今後は別の角度、つまり出産を経験し母親として人間がどのように成長したか、母親と仕事をどのように両立させているかなど、20代、30代、40代の婚活、産活に励んでいる人に役立ち、ひいては、日本の少子化に歯止めがかかるような情報を発信していただきたいものです。

日本では昔から結婚や妊娠、出産することを「おめでた」と言いました。周囲に妊娠や出産した人がいれば、ともに喜びあい、支え合う社会を再構築する必要があります。また、日本が今直面している「少子化」は、女性が子どもを産みにくい状況にあることを物語っています。その原因は何なのか、この点もしっかり見極めるとともに、幸せ婚の実現、出産・子育てに必要な知識やスキル、収入を確保するとともに、人として素敵なマナーを身につけていくことが大切です。

(平松 幹夫/マナー講師)

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