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世界最大級の広告賞「カンヌライオンズ」とは?日本の受賞作品を振り返ってみた

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こんにちは、LIGブログ編集部です。

突然ですが、みなさんは「カンヌライオンズ」をご存知でしょうか?
カンヌライオンズという言葉を聞いて、「カンヌ映画祭」を思い浮かべる方も多いかもしれません。カンヌライオンズは、毎年6月にフランスのカンヌで1週間開かれる、世界最大級の規模を誇る広告賞です。

2015年のカンヌライオンズはすでに終了していますが、数回に分けてカンヌライオンズについて紹介していきたいと思います。
この記事では日本の受賞作品を中心にお届けし、みなさんにカンヌライオンズを身近に感じていただけたら幸いです。

カンヌライオンズとは?

http://www.canneslions.com/

もともとカンヌ映画祭の中で劇場広告のコンクールとして産声を上げたカンヌライオンズ。1954年に映画祭から独立して開催するようになりました。一般的に「カンヌライオンズ」と呼ばれていますが、正式名称は「Cannes Lions International Festival of Creativity」(日本語名称:「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」)です。

世界の広告・コミュニケーション関連のアワードやフェスティバルの中でも世界最大級の規模を誇っており、クリエイターなら誰もが憧れる舞台といえるでしょう。

そんな「カンヌライオンズ」は下記の3つのフェスティバルから構成されています。

国際クリエイティビティ・フェスティバル(2015年開催時期:6月21日~27日)
ライオンズ・ヘルス・フェスティバル(2015年開催時期:6月19日~20日)
ライオンズ・イノベーション・フェスティバル(2015年開催時期:6月25日~26日)

まずは、3つのフェスティバルについて簡単にご紹介したいと思います。

国際クリエイティビティ・フェスティバル

こちらが、1954年にはじまった「カンヌライオンズ」の原点となります。新聞広告や雑誌広告、ポスター印刷物が対象の「プレス部門」や、モバイル端末を中心にしたコンテンツが対象の「モバイル部門」など多くの部門があります。

ライオンズ・ヘルス・フェスティバル

2014年に新設された「ライオンズ・ヘルス・フェスティバル」は、医療・ヘルスケア領域に特化した広告が対象となります。
部門は、一般医薬品、健康商品、啓蒙活動などの広告作品が対象の「ヘルス&ウェルネス部門」と、医療用医薬品の広告作品を対象としている「ファーマー部門」の2つです。

ライオンズ・イノベーション・フェスティバル

クリエイティブなアイディアを具現化する、テクノロジーとイノベーションにフォーカスした「ライオンズ・イノベーション・フェスティバル」が2015年に新設されました。こちらの部門は、革新的なデータを活用した「クリエイティブ・データ部門」と発明者やデザイナー、エンジニアが参加する、多様性に富んだ「イノベーション部門」の2つです。

活躍する日本クリエイターたち

ライオンズ・イノベーション・フェスティバルが新設され、賑やかさを増した2015年「カンヌライオンズ」のエントリー数は4万133件。

そのうち約10分の1しか最終リストに残されないという倍率の高さです。確実に最終リストに残るため、ひとつの作品を複数部門にエントリーさせる企業もあります。

そのような激戦のなか、日本の作品も多数受賞しました。日本の受賞作の中からいくつかをピックアップしてご紹介したいと思います。

「行くぜ、東北。」(JR東日本/電通)

http://www.canneslionsarchive.com/winners/entry/590310/get-back-tohoku

駅の広告やテレビCMなどで目にしたことも多いであろうこちらの作品が、デザイン部門で金賞を受賞しました。東日本大震災の復興支援キャンペーンとして生まれたこちらの作品は、カンヌライオンズと並ぶ世界三大広告祭のひとつ「One Show」のデザイン部門でもグランプリを受賞しています。世界から認められた広告といえるでしょう。

デザイン部門
デザインの優れた使用法、そしてブランド及び商品と消費者とのコミュニケーションを補完する様なデザインのクリエイティビティ性を評価する為に2008年に創設されました。

出典:部門について

Honda. Beautiful Engines(本田技研工業株式会社/電通、株式会社もり)

同じくデザイン部門で銅賞を獲得したのは、こちらの作品です。
電通と株式会社もりが、海外どこへ行っても目にする「ホンダ」の新たな一面を見せてくれました。

乗り物というと固いイメージになりがちですが、この作品ではやわらかなパステル調のデザインが画面いっぱいに広がり、「これってホンダなの?」とわくわくするような作品となっています。

Ninja High School Girl by C.C. Lemon(サントリー食品インターナショナル/博報堂、博報堂ケトル、博報堂DYメディアパートナーズ)

博報堂グループが制作したこちらの作品は、ブランデッドコンテンツ&エンターテインメント部門で銀賞を獲得。忍者好きが多い外国人にも受けたのかもしれません。
一瞬たりとも目が離せないカメラワークと、女子高生のアクションシーンに心を奪われます。

ブランデッドコンテンツ&エンターテインメント部門
既存の広告手法ではなく、コンテンツをプラットフォームとして消費者にマーケティングメッセージを届けるもの。

出典:広告の穴 〜現代広告論(仮)

True Wetsuits(クイックシルバー・ジャパン株式会社/株式会社TBWAHAKUHODO )

株式会社 TBWAHAKUHODOとクイックシルバー・ジャパン株式会社が共同開発した、働くサーファーのためのビジネススーツ「True Wetsuits」の広告がPR部門とデザイン部門で賞を獲得しました。
日本限定で発売された水陸両用のビジネススーツは、世界中から注文が殺到するほど話題になりました。

PR部門
2009年に設立された部門で、PR手法の想像性を評価します。

出典:部門について

Mother Book(葵鐘会・ベルネット/電通)

こちらは2014年になりますが、記念すべき第1回目の「ライオンズ・ヘルス・フェスティバル」のヘルス&ウェルネス部門のグランプリに輝いた作品です。

質の高さはもちろん、命が生まれる尊さという普遍的なメッセージ性が強く評価され、受賞しました。妊婦向けのプロモーションツールである「Mother Book」のコンセプトは、「ママのお腹と一緒に育つ本」。妊娠期間に合わせて40ページで構成されています。

ヘルス&ウェルネス部門
2014年から始まったヘルスケア領域のクリエイティブ作品を評価する「ライオンズヘルス」の一部門。
薬局などで手に入る一般向け製品および健康に関する啓蒙やコミュニケーションを審査する。

出典:速報レポート!カンヌの新しい試み「Lions Health」とは?

 

日本だけではなく、世界中から集まった質の高い作品の審査を行うのは、各国から選抜された審査員たちです。世界で最も権威のある広告祭に、毎年日本からも審査員が参加しています。
2015年のカンヌライオンズに参戦したのは、13名。電通、博報堂、アサツー・ディー・ケイなど日本の広告業界を代表する企業の名が並びました。
今後も、日本のクリエイターたちの活躍から目が離せませんね。

ちなみに、日本以外の作品もとてもアイディアあふれる作品ばかりです。過去のおすすめ作品については下記の記事で紹介しています。興味がある方はぜひ。

世界中のクリエイターを魅了する理由

何万件も超える作品から賞を獲得するのは、容易なことではありません。しかし、世界中のクリエイターがカンヌライオンズを目指す理由は、受賞以外にもありました。

世界最高級のセミナーが受けられる

カンヌライオンズ期間中は、毎日朝から夕方まで最先端企業のセミナーが開かれます。特に近年は、グローバル企業のCEOやCMOをはじめ、ソーシャルメディア企業のリーダー、哲学者やミュージシャン、芸術家など広告の域を離れた多彩な登壇者が増え、セミナー会場はいつも満員になります。
クリエイターにとってはたまらない、世界最高級レベルのセミナーが7日間味わえるのです。

オンタイムで評価を受けられる

カンヌライオンズでは、開催期間中に審査が行われます。
参加者は会場で全作品を見ることに。世界のトップクリエイターたちの生の反応を間近で見ることができる貴重な機会でもあります。

世界中のクリエイターたちと出会える

毎年カンヌライオンズに集まる業界関係者は約8,000人から10,000万人。セミナーやミーティングをはじめ、期間中にはパーティも盛んに行われます。人脈を広げるチャンスがあちこちに転がっているといえるでしょう。
これからの広告の潮流が生まれる瞬間を目にすることができるのも、クリエイターにとっては嬉しいポイントです。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

今年のカンヌライオンズは終わってしまいましたが、来年も日本クリエイターたちの活躍が楽しみですね。
ちなみに、作品のエントリーをしなくてもカンヌライオンズに参加することができます。カンヌライオンズへの登録料はおよそ3,000ユーロ、旅費を含めると1人100万円ほどで行けます。

この記事がすこしでもクリエイターの皆様のお役に立てたら幸いです。
それでは、また。

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