祇園祭にわく京都 生粋の京都人がオススメする夏の京グルメとは

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祇園祭にわく京都 生粋の京都人がオススメする夏の京グルメとは

 今年も7月1日よりはじまった京都祇園祭。14日から16日の前祭宵山に続いて、17日には最大の見所である山鉾巡行。京都の街中を23基の山鉾が巡行します。また去年より、後祭が49年ぶりに復活。24日にも10基の山鉾が巡行します。

 京都の夏を彩る祇園祭は、別名「鱧祭」とも言います。それほどまでに、梅雨明けの祇園祭には鱧が欠かせない存在。また鱧のほかにも、夏の京都には、鮎、賀茂なす、万願寺とうがらし等、味わうべき食材が豊富にあるのだと、『夏の京都、いただきます。』の著者・柏井壽さんはいいます。

 本書では、生粋の京都人である柏井さんが、夏にこそ味わうべき京都の味覚の数々を紹介。鱧に鰻、麺類に揚げもの、そして甘味と、柏井さんオススメの名店が続々と登場します。

 三方を山に囲まれた盆地である京都は、夏の蒸し暑さも相当なもの。あまりの暑さに食欲も落ちがちですが、辛い食べ物ならば……という方も多いのではないでしょうか。そんなときに訪れたいのは、中華料理屋。

 京都の中華料理屋は、その多くが広東料理をベースにしているそうです。また花街の近くに暖簾を上げる店は、芸妓や舞妓の仕事に差し支えないように、ニンニクをはじめ、匂いの強い香辛料を控える一方、職人や学生たちに向けた店では、濃いめの味付けをする等、京都の街に寄り添った存在なのだといいます。

 そんななか、柏井さんがオススメするのは、上賀茂にある「中国料理ワンワン」の「揚げ鶏の辛子ソース」。

「衣を付けた鶏をじっくり揚げて、野菜たっぷりの唐辛子餡が掛かる。ただ辛いだけではなく、旨みが後に残る辛口ソース。皿の上の佇まいもどこか懐かしい。辛いだけの料理なら他の店にいくらもある。味わい深く、こころに沁み入る中華料理となると、まずはこの店を挙げたい」(本書より)

 さらに、麻婆豆腐といえば北白川の「駱駝」。皿一面が黒褐色に染まる駱駝の辛口麻婆豆腐は、暑気払いには格好の食べ物だといいます。

「滑らかな舌触りの、大きめに切られた豆腐。しっかり歯応えを残した多めのひき肉。花椒の辛さと香りが効いた麻婆餡には、ラー油の香ばしさも相まって、えも言われぬ味わい。いくらか濃いめの味付けで、ご飯にもお酒にもよく合う」(本書より)

 また、中華を食べながら夕涼みがしたいときには、四条大橋西詰に建つ「東華菜館」。東華菜館には、夏のあいだ屋外の納涼席が設けられているのだそうです。鴨川の風を受けながら食する中華はまた格別かもしれません。

 祇園祭をはじめとして夏の京都の楽しみ方はさまざまですが、本書を参考に、「食」もまた堪能してみてはいかがでしょうか。

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