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桂文枝と「新婚さん いらっしゃい!」にカップルいじり学ぶ

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 テレビ番組「新婚さんいらっしゃい!」が長寿番組としてギネス世界記録に登録された。大人力コラムニストの石原壮一郎氏が、番組から、大人としてのカップルのいじり方を学ぶ。

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 新婚さんなら誰もが出演したい(?)超長寿番組『新婚さんいらっしゃい!』(ABC制作、テレビ朝日系)が、とうとうギネス世界記録に登録されました。桂文枝さんによる「同一司会者によるトーク番組の最長放送」ということで、認定されたのは1971(昭和46)年1月31日から、今年6月7日までの44年4か月。番組開始時に生まれた赤ちゃんが、今は孫がいてもおかしくない年月です。

 アシスタントは、現在の山瀬まみさんで7代目。印象深いのは2代目の梓みちよさん(1971年7月~1978年2月)、3代目のジェーン・シェパードさん(1978年3月~1981年11月)、4代目の片平なぎささん(1981年11月~1992年5月)、5代目の岡本夏生さん(1992年5月~1996年3月)といったところでしょうか。山瀬まみさんは1997年7月からで、今月で19年目に突入。アシスタント在任最長記録を更新中です。

 あの番組は、私たちに大切なことをたくさん教えてくれています。男女の縁はまさに異なもの味なものであるということ、蓼食う虫も好き好きであるということ、新婚がいかに際限なく浮かれるかということ……。そして、大人としてあの番組から何より学びたいのは、新婚をはじめとする幸せの絶頂にあるカップルとどう接すればいいか、です。

 ざっくりまとめると、それは次の3つのポイントに集約されると言えるでしょう。

その1「幸せなカップルは、根掘り葉掘り自分たちのことを聞かれたがっている」

その2「幸せなカップルは、自分たちのことを呆れたりつっこまれたりすると喜ぶ」

その3「凡庸なエピソードも、聞いている側が椅子から転げ落ちると見事に光輝く」

 新婚家庭に遊びに行ったり、甥や姪に結婚相手を紹介されたり、付き合い始めたばかりのカップルをまじえて飲んだりする場面では、この3つを肝に銘じつつ、桂文枝さんになったつもりで幸せなふたりをもてなしたいところ。聞く側にもうひとり女性がいたら「ちょっと○○さん、山瀬まみさんやって」とアシスタントを任命してもいいでしょう。「梓みちよさんやって」だと30代以下には通じません。

 まずは、出会ったきっかけや第一印象、最初のデートの行き先などを尋ねます。心の底からどうでもいい情報ですが、ひるんではいけません。いろいろ聞いていたら、アプローチの仕方があまりにもしつこかったとか、女性の側があまりにも思い上がった対応をしていたとか、思わず「アホか、お前ら」と言いたくなる瞬間がたぶん何度もあります。

 そんなときは素直に「バカじゃないの」「よくやるよねー」と罵倒しましょう。こっちとしてはノロケ話を聞かされてウンザリしている気持ちが少しは晴れるし、向こうは向こうで罵倒が幸せの再確認につながって喜んでくれるので一石二鳥です。

 必ずやっておきたいのが、椅子から転げ落ちるというお約束の儀式。きっかけは、たとえば「そしたらこいつがメールに気づいてなくてさあ」といった凡庸なエピソードでかまいません。ケガをしたりものを壊したりしないように気を付けつつ、なるべく派手に椅子から転げ落ちましょう。あなたのそんな姿が『新婚さんいらっしゃい!』を連想させて、カップルは自分たちの幸せをあらためて噛みしめてくれるはず。

 やがてそのカップルが倦怠期を迎えたり破局したりしたときには、浮かれていた時期のあなたの対応がいかに大人のやさしさに満ちていたか、きっと気づくことができます。その日を楽しみに、たくさんいじってあげましょう。いや、楽しみにしちゃいけませんね。


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