国分太一、田舎暮らしのススメに異論 「アリだってこんなにおっきいんすよ!」

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国分太一、田舎暮らしのススメに異論 「アリだってこんなにおっきいんすよ!」

6月30日(火)に放送された「白熱ライブ・ビビット」(TBS系)に、初めてテリー伊藤が加わった。なんだか某スッキリする情報番組を観ているような気がして不思議だったけど、この日の放送の中に面白い特集が組まれていたのでご紹介したい。

有識者による政府発信組織「日本創成会議」によると、10年後の2025年には、東京圏では75歳以上の高齢者が572万人にまで膨れ上がっているという。これによって医療・介護サービス不足が今以上に深刻なものとなることは間違いなく、このため同団体は高齢者に地方への移住を提言しているそうだ。(文:松本ミゾレ)
経験者として田舎のハードさを強調する国分

番組では実際に都会暮らしをドロップアウトして、悠々自適の田舎暮らしを満喫する70代の夫婦に密着した。2013年に栃木県鹿沼市に6LDKの一戸建てを用意し、長年暮らしてきた都会を離れたというこの夫婦の日常には、思わずため息ばかりが出た。

しっかりと整備された家庭菜園やら、夫婦の趣味のためのスペースやら…。「これぞ理想の田舎暮らし!」という他ない成功例だった。

しかしニヤリとしたのが、MCの国分がVTRを観る間にも、しきりに田舎暮らしの大変さを口にする点。長年、別番組で自然に密着した生活を送っている国分は、「田舎は田舎でハードスケジュールだから」と釘を刺すのを忘れない。

テリー伊藤も、基本的に田舎暮らしを肯定しつつも、「田舎に引っ込むほど僕は精神力が強くはない」とコメント。そうなのだ。隣の芝生は青く見えるというものなのだ。

僕の生まれは、九州の山奥。そこにはバスが1日に1台しか来ないし、買い物をしようにも店がなく、村人の個別の用事よりも地域の祭事が優先されていた。近隣の村に行くにも距離がある。移動は自家用車以外にはありえない。これが田舎の現実だった。

番組では田舎暮らしのメリットを紹介する一方で、生活には車が欠かせず、毎月のガソリン代が都会暮らしの家賃に匹敵するケースもあることや、野生動物による農作物の食害、深刻な医師不足などのリスクがあることを紹介していた。
朝早くから地域の清掃行事に参加できるのか?

さらに悲しいのは、頑張って家を建てても子どもが田舎暮らしを希望せず、せっかくの持ち家が無駄になってしまうことだ。

都会で育った人々に知ってもらいたいのは、自分たちがどれだけ恵まれた生活をしているのかということ。これはもう実際に田舎に来てもらって生活してもらわないことには伝わらない。もうホントに、マジで大変なのだ。

国分も言っていたけど、アリだって大きいのがいるし、クモだって大人の掌ほどのものが室内に入り込む。夏場なんて田舎は灯りが少ないから、夜になれば自宅の照明に引き寄せられて、虫やヤモリが窓ガラス一面にびっしりと張り付く。

都会には都会の、田舎には田舎のデメリットがある。都会はごちゃごちゃとした街並みに気疲れするし、人ごみも気を削いでしまう。満員電車の中を毎日移動するのは苦痛だ。

田舎にはそもそも人がいない。人がいない中で村を維持するとなると、行政だけじゃ手が足りない。だから地域の清掃行事を、毎週日曜日の朝早くからやる羽目になる。地域の有力者に嫌われると村八分にされたりもする。
テリー伊藤「地方都市の選択」に納得

その点、スタジオでテリー伊藤が口にしていた、鎌倉に家を持ったという選択は「お、やるな」と思える。要は都会からもそう遠くなく、田舎かといえばそこまででもない地方都市。こういう地域なら住み心地も良い。医者も定住している。

介護サービスなんて田舎だって不足しているわけだし、わざわざ都会で生活していた人が田舎に新天地を求めるよりも堅実じゃないだろうか?

僕は現在新潟に住んでいる。ここもいわゆる地方都市だ。月に1~2回ほど都内で取材をする以外は、基本的に安いアパートにこもって在宅で仕事をしている。

住めばどこも都かもしれないけど、新幹線を使えば2時間以内に東京に到着するし、海と山に囲まれた新潟は、まさに楽天地。面倒な人付き合いもしなくてOK! おいでよ新潟!

どうせ都会暮らしをドロップアウトするなら、諸々暮らしやすい地域に引越しをするのが一番。老後に畑を耕すのだって、ノウハウがなければ骨が折れることだろう。

基本的に、都会で長年暮らしてきた人の抱く田舎暮らしのメリットなんて幻想。とにかく自分が暮らしていくなかで無理が生じそうにない地域に移住するのが重要だ。

あわせてよみたい:福岡市・山下龍二郎氏に聞く「地方都市の野望」
 

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