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美容大国タイで「美」を巡る旅〜旅女・旅作家 小林希さんに聞く

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現地でオリジナルのドレスを作るべく、採寸中

昨年の『恋する旅女、世界をゆく―29歳、会社を辞めて旅に出た』、今年の『女ふたり 台湾、行ってきた。』(共著)『世界の美しい街の美しいネコ』と、精力的に執筆活動を行っている旅作家の小林希さん。今年6月も『恋する旅女、美容大国タイ・バンコクにいく!』を出版。これまでも出版のたびに取材をおこなってきましたが、今回も、この本に込めた思いを取材してみました。

また、出版元である幻冬舎で6月13日に行われた「幻冬舎plus『恋する旅女、美容大国タイ・バンコクにいく!』出版記念 小林希トークイベント」に、私はMCとして参加させていただきました。希さんへの取材やトークショー当日に飛び出した言葉を紡ぎながら、この本の魅力を探ります(トークイベントの模様は「幻冬舎plus」にて、当日の詳しいレポート記事も公開中です)。

旅を通して、ひとりの女性の本音に感情移入できる本

『恋する旅女、美容大国タイ・バンコクにいく!』は、世界中を一人旅していく中でたくましく「オス化」し、美への意識が薄れていた希さんが、バンコク在住の幼なじみ・クリナさんに再会した際、強烈なダメ出しをくらったところからスタート。

希さん:クリナは女子中学・高校の同級生です。私が過ごした女子校って、男前な女子がイケてるという意識があったんですね。それで、世界放浪を経て、バンコクで久々にクリナに再会したときも、「たくましい、素敵な女性になったね!」と言われると思っていたら、いきなり「女を捨てている」って。「がーん」って思いました(笑)。「ここバンコクで、美を取り戻そう…」って慰められて、素直に「やる!」と即答しました。

こうして美を取り戻す旅をバンコクで始めることにした希さん。全篇に渡り、ガイドブックには載っていないような現地の美容スポットにチャレンジしたときの”珍プレー好プレー”や、クリナさんとの女子二人旅でそれぞれの過去・未来に向き合う様子が描かれています。
決して観光ガイド本ではなく、ひとりの女性の本音に感情移入できる、そんな本ではないかと思います。

希さん:「エステして美を取り戻す」といった見た目の部分はもちろんですが、それだけではなく、内側から出てくる美しさや、立ち居振る舞いの女性らしさ、はたまた、自分の夢に向かっていく信念や生き方とか、そんなことを含めて女性って美しくなっていくのではないかと(この旅を通して)思い始めていくんです。一冊を通して「美とは一体何だ」と問い続けている本です。

出版記念トークショーにて。現地で仕立てたドレスで登場の小林希さん(中)、クリナさん(右)。

第一章ではたくましくなっていた分、マイナスになっていた「美」をまずはゼロにリセットするべく、セルライト除去とともに生霊を取る現地のお店を体験したり、バイクタクシーの華麗な乗り方を実践したり、現地の洋服を買いに行ったりといった様子が描かれています。
さらにはタイの女性に突撃取材を敢行した模様も。彼女たちは何か特別なことをしているわけではなく、保湿・運動・食事といった基本的な部分を毎日意識していると気付いたそうです。

第二章では、美への意識を「マイナス」からまず「ゼロ」に戻した希さんが、さらにもっと面白いことをしよう・美を楽しもうと、ムエタイ体験や料理教室など様々な体験をしています。そして第三章では、実際に現地で購入した美容グッズやフルーツ・料理などのレポートがずらり。

ムエタイ教室で体験レッスン

今回のトークショーでも、第二章にてオートクチュールを体験している様子が描かれている、現地で仕立てた華やかなドレス姿で登場。そして、幼なじみのクリナさんもゲストとして登場し、参加者へのボディジュエリーの体験会も行われました。というのも、クリナさんは実はボディジュエリストの資格保持者。ボディジュエリーをはじめたきっかけは「3番目の子が大きくなって自分の時間ができて、自分の仕事を持ちたいなというときに出会った」そう。ドレス姿の希さんの腕にもボディジュエリーが輝いていました。

クリナさんが手がけたボディジュエリー

女二人旅…女性同士だからこそ「共感」し合える

そんな希さんとクリナさんは、本の「おわりに」でバンコクから少し足を伸ばし、チェンマイの高級ホテル・フォーシーズンズホテルへ二人で旅をします。

希さん:せっかくの女二人旅、たまにはお姫様気分で思い出をつくろうって。昔話やこれからの話をする中で、なんだか(二人で)昔過ごしたような時間に戻っていきましたね。
私たちは環境が全然違うんです。クリナは3人お子さんがいて、私はとにかく夢に向かって全力投球の途中で…お互いが持っていない世界をそれぞれ持っているからこそ、お互い尊重し合えるんです。

チェンマイにて、小林希さん(左)とクリナさん(右)

「おわりに」では、このような希さんとクリナさんが語り合う様子も描かれていますが、こういった様子は、女性同士の旅だからこそ、お互い女性として「共感」し合える部分があるからこその楽しみ方と感じます。希さんも本の中で、そういった「共感」に救われることがある、と語ります。

希さん:女子同士って悩みを共有できるんですよね。特に「美」を巡る旅なら一緒にトライして、全てを見せ合って、共感し合えたりもしますし。今回の本も全篇にわたって女友達のクリナが出てきますが、「顔のシミが目立つ! 肌がカサカサ!」と言ってくれたり、買った服を着合いっこしたり、そういうシーンってずっと思い出になりますし、10年後も一緒に笑えるのではと思います。「あの服さ、なんで買ったのー」…とかね(笑)。
女である喜びを感じながら、一緒に旅してくれてありがとうという感謝の気持ちが生まれて、愛や思いやりを感じることができる。それこそが美の真髄にあってしかるべきなのかなと思います。

なかなか旅する時間がなくても、タイ・バンコクに行く機会がなくても、こういった女性同士で「共感」し合えるという点には、つい頷いてしまう方も多いのではないのでしょうか。
最後に、この本をどんな方に読んで頂きたいか、聞いてみました。

希さん:旅をする人だけではなく、日々、仕事や家事に追われている方にも是非読んで頂きたいです。「美」というテーマを通して、自分の生き方や人との関わり、そういったことを考えながら読んで頂いて、「頑張んなきゃ」というよりは「私って今こういう生き方をしていて、今の私っていいな」って思ってもらえたりすると嬉しいです。「美」って戦いではないので。
そういった女性の方はもちろん、実は男性が読んでも「女性って大変だけど、女性って面白いな」って思っていただけるかもしれませんね(笑)。

【プロフィール】
小林希(こばやしのぞみ)
1982年東京都出身。大学在学中から海外をバックパッカーとして旅をする。2005年サイバーエージェント入社。子会社のアメーバブックス新社で多くの書籍を編集した後、2011年末に退社、その日の夜から一眼レフとともに旅に出る。1年後帰国して、その旅を綴った『恋する旅女、世界をゆくーー29歳、会社を辞めて旅に出た』(幻冬舎)でデビュー。現在も世界45カ国を旅しながら執筆活動をする。近著に『女ふたり、台湾行ってきた。』(ダイヤモンド社)、世界25カ国54の街で出会ったネコのフォトブック、『世界の美しい街の美しいネコ』(エクスナレッジ)がある。6月10日には、長期の一人旅でたくましく”オス化”した著者が女らしさを取り戻していく旅を綴った、『恋する旅女、美容大国タイ・バンコクにいく!』(幻冬舎)を発売。
7月18日(土)16:00~には、DESCENTE SHOP TOKYO BOOKS(渋谷区神宮前)にて「小林希トークイベント【夏がきた!世界を巡る女性旅作家に聞く、厳選の夏旅スポット!】」も開催予定。入場料は1,000円(前売券)/1,200円(当日券)。申込みはこちらより。

Web連載「恋する旅女、世界をゆく~世界中に友達1000人できるかな」(幻冬舎PLUS)]
写真ブログ「地球に恋する

[前編]「恋する旅女、世界をゆく―29歳、会社を辞めて旅に出た」小林希さん – 全てをリセットして旅に出た理由
『地球の歩き方』初のコミックエッセイは台湾!出版秘話を語る [前編]
なぜ旅作家の小林希さんは、世界の美しい街でネコを撮り続けているのか?

(写真:小林希さん提供)
(取材&文:市來孝人)

タイの旅行記はこちら

*Miz Shige「無計画でいくタイ!バンコク女子旅( &ぽんぽんシード観察日記)
*Rina Murakami「はじめてのタイランド

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