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道交法を知らないから自転車で事故を起こしても休業補償はしないというのは許される?

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Q.

 私は猛スピードで進んできた自転車に激突され、転倒しました。現在通院中です。自転車を運転していた人は「運転免許を持っていないから道路交通法は知らない。だから責任は無い。おたくが保険証をつかって支払った医療費の実額は支払うが、他の慰謝料や休業補償は払う気がない」と言っています。こんな言い分が許されるのでしょうか?訴えたら損害賠償はできますか?

(40代:女性)

A.

 自転車に接触されてケガをした場合、相手方には不法行為にもとづく損害賠償請求が可能です(民法709条参照)。不法行為が成立するには、「故意または過失によって」「相手の利益(今回はご相談者様の身体)を侵害すること」で「損害が生じ」「故意または過失によって損害が生じたことについての因果関係」が認められる必要があります。
 今回のご相談内容においては、上記の一連の要件は認められると考えられるため、損害賠償の請求は可能だと思われます。
 損害賠償請求をする際、どのような範囲の賠償まで認められるかについてですが、通院治療費や通院のための交通費、ケガによって仕事を休まざるをえなかった場合は、休業補償なども含まれることになります。また、一定程度の慰謝料(精神的損害に対する賠償)も項目として挙げられます。

 相手方が「運転免許を持っていないので、道交法を知らない。だから慰謝料や休業補償を払う必要がない」とおっしゃっている点は間違いです。知らなかったからといって免責されるものではありません。
 そのため、すでに述べた損害項目についての請求が可能です。請求にあたっては訴訟に発展することも予想して、事故を証明するような内容(警察を経由して入手できる書類など)や診断書を取得しておくことが重要です。こうしたものをそろえ、ひとまずは内容証明郵便などを活用して相手方に請求を行い、応じないようでしたら訴訟に発展するという流れがよいのではないかと思われます。相手方が素直に応じるかを見極めつつ、厳しい雰囲気があれば弁護士などの法律の専門家にご相談されることをおすすめします。

 なお、自転車であっても道路交通法違反の罪(自転車の通行が認められていない歩道での走行等)や重過失致傷罪(刑法211条)に問われることがありますが、当然のことながら、法律について知っているかどうかで処罰されるか否かが変わることはありません。

元記事

道交法を知らないから自転車で事故を起こしても休業補償はしないというのは許される?

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