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なぜ9歳で行うプレゼン発表会が2年後に再び役に立つのか

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こんにちは、TRiPORTライターのSeinaです。現在は家族でシンガポールに暮らしています。

「ねぇ、学校で科学のプレゼン発表会があるの。来てくれるよね?」

息子からそう言われ、プレゼン発表会があることに気が付いた私。「プレゼン? 小学3年生で? しかも科学?」
そんな疑問を抱かせたそのプレゼンは、日本で教育を受けてきた私が全く知らないものだったのです。

前日のアクシデント

発表会の前日、夕方にアクシデントが発生しました。息子から「白衣が必要なんだ!」と急に言われ、大騒ぎに。今回のテーマはからだの仕組み。医師の雰囲気を出すために白衣がいるとのこと。「みんな着てくるから、僕だけないと恥ずかしい!」と懇願する息子のために、急な申し出に少し怒りながらもシンガポールのモールを駆け回り、なんとか白衣らしい服を購入しました。

しかし当日、教室に行くと白衣らしいものを着ているのは同級生の半分程度。呆然とする私と目が合った瞬間、サッと目をそらす息子…。「みんな着てくる」と息子に言われ、必死になって探した自分の姿を思い出し、「みんなと同じ」を求めるのは日本人特有のものだなと、改めて思いました。

助け合って作り上げる発表会

筆者撮影

発表はブースが作成されており、いくつかの班に分かれて行われました。親はブースを巡回して子供たちの発表を聞くスタイルです。英語が堪能でない息子は何をするのかと少し心配に思っていたら、ボードを見ながら私には絶対できないような美しい発音で発表を始めました。同じチームの子が発音の指導をしてくれていたようです。しかし、彼は発表中に言葉が出なくなってしまい、途中で止まってしまいました。ドキドキしながら見ていると、すぐに仲間がサッと「耳打ち」という助け舟を出してくれたのです。そのおかげもあって、息子は無事に発表を終えることができました。

その後も様子を見ていると、嬉しいことに息子は助けてもらってばかりではありませんでした。発表は4名1つのグループで行われたのですが、他の子が発表している場面では、小道具を出す役をしっかりとこなしていたのです。1人5分少々の発表でしたが、それぞれ思考を凝らしたとても楽しいものに仕上がっていました。

子供たちは発表が終わったあと、まるで大きな劇のフィナーレのようにやり遂げたことを喜んでいました。発表会というのはすでに完成したものや成果を披露する場所と思い込んでいた私にとって、その場で作り上げる劇のようなプレゼンは、驚きの連続でした。

その体験は次の世代へ

筆者撮影

子供たちはこの発表会に向けて、ずっと準備を重ねていたそうです。その準備の仕方も、私には想定外の方法でした。まず彼らは原稿を考え資料を作り、台本を自分たちで考えたそうです。そしてその発表について、2学年上の5年生たちが細かくアドバイスをするのだとか。指導するのは教師ではなく、同じ小学校の先輩生徒なのです。

5年生は3年生に意見を言うことで、指導をするという勉強になります。3年生はその意見を聞き、発表内容をより良いものにしていきます。そして実際に親の前で発表して、大きな達成感を得る…。彼らのここでの達成感は大きく花ひらき、2年後にまた次の世代へ引き継がれていくのです。

1つのプレゼンテーションを過程も含めて楽しみ、結果的に伝えるスキルを磨けるこの取り組みを小学3年生にして体験できた息子が、どんな大人になるのかとても楽しみになりました(少々親バカかもしれませんが…)。

英語教師との面談で教えられた「単語を覚えるより大切なこと」

(ライター:Seina Morisako)

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